平成21年度税制改正
今年もテーマ少ないです。
事業承継税制は、継続保有要件の例外と利子税が下がることは判りました。贈与に際しても使えるようにすることも判りました。とはいえ、事業承継人に重い責任を課す割には、議決権総数の3分の2を上限としているあたりに不合理を感じます。
相続税の課税方式の変更が見送られたことは、猶予税額の計算方法で手当てしてしまいましたので、遺産取得方式に変える意義はこれでなくなりました。むしろ、民主党が言っている遺産税方式導入の方が面白いです。
海外子会社からの配当金に関する益金不算入制度の導入ですが、日米の金利差がなくなっていますので、円で調達して米国に投資していた会社は、剰余金を回収して、借金を返せるので、良い話かもしれませんね。
土地関係では、買換え特例と土地重課の不適用が延長されたことは良かったですが、それ以外はとりあえず並べただけかなぁと。
中小企業の欠損金の繰り戻しは、もともと認められるべきところを、国の都合で停止されていた訳ですから、期限付きで復活されてもありがたみは沸きませんねぇ。もちろん、ないよりはましですけどね。
わからないこと3つ
- 公開買付による自己株式取得に応じた個人株主に対して、みなし配当を認識しない特例が1年延長。なんで1年なんでしょう。そろそろ恒久化しても良いのにたった11年の延期に何の意味があるんでしょう。
- 利子税ですが、経済産業省さんの資料だと、事業承継税制の利子税も2.2%の特例が使えるように書いてありますが、大綱では2.2%が使えるのは農地のみに読めるのですが、どうなっているんでしょうか。
- 社会保障番号を納税者番号として使う案がある(自民税調に検討委員会が設置する旨大綱に明記してあります)ようですが、どこまで本気なんでしょうか。金融商品一体課税の導入時期にも係ることですが...。
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