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2008年10月

2008/10/15

証券税制いじりすぎ...

15日付日経新聞朝刊証券の優遇税制、09年以降も延長へ 自民検討から。

自民党は14日、追加経済対策の一環として、上場株式の譲渡益や配当に適用している10%の軽減税率(本則は20%)を2009年以降も延長する方向で検討に入った。小口投資家の株式投資への配当を一定額まで非課税とする制度の創設も検討する。世界的な金融不安で動揺が続く株式相場の下支えを目指す。

先日も自民税調インナーのメンバーである柳沢元金融大臣がそういう発言をされた旨の記事を見た記憶があります。証券税制の変更は、証券会社のシステム変更(特定口座で源泉徴収する税額の計算方法が変わると大変)への負荷と納税者の事務手続の周知徹底が問題になる訳ですが、単純再々延長(記事では1年)であれば、証券会社にも納税者にも負担はなくできることであります。非課税枠作るとかなると、特定口座は対応できないでしょうから、納税者側の負荷になるのでしょうか。

しかし、今年に限っては、自民党が決めればそれでという訳にはいかないかもしれません。総選挙があって、与党の議席が3分の2を切ってしまうと、再議決という選択肢がなくなってしまいます。民主党の主張は、キャピタルゲイン20%一律、配当は現状の優遇税率維持だったかと思いますので、その線で進めないといけなくなるのではないでしょうか。

というか、来年1月から施行予定の制度(激変緩和措置部分)が余りに複雑怪奇になっていることの方が問題なんだと思いますけど。個人的には、金融商品関係の所得税率は、譲渡所得だの配当所得だの利子所得だの分けずに、全部一律20%にすれば、と思うのですけど。

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2008/10/09

極上新米での利払を受取ったらどうすれば良いの?

asahi.com「社債の「配当」は極上新米 会津の農業法人、出資募る」から。

福島県会津美里町で減農薬米に取り組む農家でつくる農業生産法人「グリーンサービス」が、同社の社債を買うと償還までの3年間、毎年新米が届けられる「お米社債」を発行した。消費者に投資という形で農業経営に直接かかわってもらい、納得のいくコメ作りを応援してもらおうという試み。今月半ばには初の「配当」となるコシヒカリの新米が県内外の20人に送られる。

朝日新聞さん、「利子」なのか「配当」なのか、はっきりして下さい(笑)。それはともかく、以下素朴だけどマニアックな疑問2つ。

  1. 農業法人さんの事務として、利子だろうが配当だろうが、源泉徴収義務が発生することはないのでしょうか。
  2. 社債保有者が個人の場合の税務ですが、農業生産法人の発行する社債の利子は、「利子所得」に該当するのでしょうか。しない場合、学校債や組合債同様に「雑所得」ということでいいのでしょうか。

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2008/10/06

信託を使った事業承継

これの続きなんですが、単なる思い付きであって、税務アドバイスを更正するものでもありませんし、筆者が何の責任を負うものでもないことを明記しておきます。

創業者Aは、上場会社Bの株式を30%保有するオーナー社長です。会社経営は、B社の専務である長男Cを後継者に考えています。一方で、故郷である北海道への恩返しとして、奨学金財団(公益法人)を運営しています。

Aは、保有するB社株式全てを信託します。受託者は一族の資産管理会社D(代表取締役は配偶者E)で、配当の受益者は財団法人で、議決権の受益者はCです。税務上の取扱いはどうなるでしょうか。

税法上の受益者は、財団法人だけですから、ここではAに対してみなし譲渡所得の問題が発生します。租税特別措置法40条の適用を申請するのか、はたまた20%の所得税を支払うのかは、信託設定時の株式の時価により判断します。

問題は、信託終了時の取扱でしょう。再度同じ内容の信託を設定することにできればよいのでしょうが、それもどうかと思いますし...

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2008/10/03

信用収縮

その昔、私は社会人1年生として学んだのが、銀行融資の信用創造機能というものでした。銀行が預金として預かっているお金の1部をある企業にお金を貸します。貸出代り金はその企業の当座預金に入金されます。つまり、その銀行の預り資産は一時的とはいえ増えます。そして増えた預金を、別の企業に貸すことができます。仮に、貸金がすぐに支払われても、金は天下の周り者ですから、誰かの口座の残高を増やすことになります。それを続けていくと、当初の預かり預金をはるかに超える資金がやり取り可能になる訳で、資本主義経済を金融はそうやって支えていると。当時は、誰もその逆工程が起きた場合の対処について教えてはくれませんでした。信用収縮が起きたら、誰かが引き受けられる程度にまで信用リスクを減殺しなければならず、その過程で膨大な数の犠牲者が出ることを私が知ったのは、1990年代も後半に入ってからでした。

そして今はグローバルな信用収縮が起きています。外資系勤務の外国人と話していると、「私のこの業界に20年以上いるが、こんなことは経験したことがない」と言います。日本の場合は、海外からの資金を呼び込むことで解消を目論んだ訳で、その途上にこういうことになっていますから、「日本の経験を参考しよう」とはとても言えないのがつらいところですね。米国の切り札であるバフェット氏が登場しましたので、そろそろ収束して欲しいところです。

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