創業家vs経営陣
NIKKEI NET ノーリツ鋼機、社長人事巡り対立・会社側案に創業家は反対 から。
写真出力装置のノーリツ鋼機は15日、佐谷勉社長が退任し、喜田孝幸副社長が社長に就く人事案を固めた。16日に発表するが、同社関係者によると、社長ほか新役員の布陣に5割弱の株式を持つ創業家が反対の意向で、6月27日の株主総会で人事案が否決される可能性もあるようだ。 背景に経営戦略を巡る意見対立があるとみられる。同社はここ数年、主力の写真出力装置などで富士フイルムやセイコーエプソンと相次ぎ提携したが、かつてのライバル企業に急接近する戦略に、創業家から不満が出ていたという。新社長候補の喜田副社長は提携推進の中心的な存在だった。
創業家対経営陣という構図は昨年の株主総会でも見られましたね。パトライトとかテンアローズとか。今回は、創業家で46%程度お持ちのようですから、総会出席率(議決権ベース)が92%を下回ると、創業家側の意向が通るという計算になります。92%というのは、かなり高い数字です。私の聞いた話では、平均的なオーナー企業の場合は、80%台前半ということですので。
ノーリツ鋼機といえば、先代社長(創業者)が亡くなるまで社長の座を退かれず、東証1部上場企業で最高齢の社長として知られていた会社です。ご一族から後継者をお出しにはならなかったようですが、最近の低調な株価に対して、現経営陣と大株主の間で、認識の共有ができなかったのでしょうか。
今年の総会は注目を浴びそうです。
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