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2008/01/16

相続税課税方式

目玉がないと書いた平成20年度税制改正ですが、21年度以降のテーマとして明記されている事項には興味深いものがあります。事業承継税制との絡みで相続発生時の課税を、法定相続方式ではなく、遺産取得課税方式に変更することがあります。なぜ、事業承継税制と遺産取得課税法式がセットで取り上げられるかというと、現行の法定相続方式のまま事業承継税制を導入すると、事業承継税制による非上場株式評価減の恩恵が他の相続人に及ぶからだと、財務省サイドから、自民党税調にご進講があったからだといわれています。そこらへんのロジックは、税理士の方々の解説に委ねるとして、この際検討して頂きたいことがあります。

第1に、相続税の納税義務の連帯責任です。遺産取得課税方式でいくのであれば、個々の相続人が自分の相続した資産の範囲内でのみ納税義務を負うことにできるはずです。徴税当局としては不便かもしれませんが、他の相続人が滞納した相続税(すなわち、自分が相続していない資産にかかる税金)を納税することに違和感を覚える納税者は私だけではないはずと考えます。もし、徴税当局としてどうしても相続税納税を担保したいのであれば、遺産税方式、即ち、相続対象財産全体に直接課税し、税引き後の遺産を相続人で分ける方式に切り替える方が自然ではないでしょうか。

第2に、相続財産の取得価額です。現行税制は、原則被相続人のそれを相続人が引き継ぐ規定です(相続税の取得費加算制度はありますが、相続開始後3年以内のみのことです)。相続財産というのは、相続税という代金を支払って取得した財産と考えられます。当該財産の取得価額は相続時の時価となるべきではないのでしょうか。

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