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2008年1月

2008/01/29

虚偽大量保有報告書

NIKKEI NET「金融庁、株保有報告で初の訂正命令・川崎市の会社を虚偽認定」から。

金融庁は27日、トヨタ自動車やNTTなど6社の株式の大量保有報告書を提出していた川崎市の企業、テラメントに対して訂正命令を出した。実際には株を取得していない虚偽報告と認定した。25日の報告書提出から2日後という異例の早さで行政処分を発動。週明けの取引混乱懸念を払拭(ふっしょく)する。ただ誰でも閲覧できる電子開示システムに簡単に虚偽情報を掲載できる問題は未解決のまま。金融庁は今後改善策を検討する。

(少なくとも日本のビジネスマンなら)ありえない内容の報告書ですから、少なくとも報告書を提出した企業の有価証券の取引に影響を与えることを意図してはいないかと思われます。愉快犯なのか、操作ミスなのか、あるいは開示間隔を短くした規制を報告書の事前チェック制度導入により逆行させることを狙った確信犯なのか。色々考えても無駄ですし、ここまで立派な開示制度を逆行させることには違和感がありますので、課徴金で対応するのが無難かなと思います。

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2008/01/28

政府からの劣後ローン

NIKKEI NET「中小支援へ政府が4月に新融資・増資扱いの劣後ローン」から、

政府は中小企業の支援を狙った新しい融資制度を4月に設ける。借り入れ分を自己資本に組み入れたとみなせる「劣後ローン」を使った融資サービスを、政府系の中小企業金融公庫が始める。中小企業が自己資本を強化すれば、民間金融機関からの融資を受けやすくなる利点がある。

趣旨は判ります。感想を2つほど。

1.民間金融機関の内部格付が「有意」に上がる条件(金額、金利、期間、返済条件)で劣後ローンが供給できるようにしなければなりませんが、そこらへんの連携は済んでいるのでしょうか。

2.中小企業育成では株式取得をしている訳ですが、そちらを拡充することも検討した上での施策になっているのでしょうか。

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2008/01/24

租税法定主義か

nikkei。net武富士元会長長男への1330億円の追徴課税は適法・東京高裁から。

消費者金融「武富士」の武井保雄元会長(故人)夫妻から海外法人株の生前贈与を受け、約1600億円の申告漏れを指摘された長男の俊樹氏(42)が、国税当局に追徴課税取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が23日、東京高裁であった。柳田幸三裁判長は「海外滞在は課税回避が目的。生活の本拠は国内にあり、課税は適法」と判断し、1330億円の追徴課税を認めなかった1審判決を取り消し、国税側逆転勝訴とした。

判決文を見ていませんので印象だけですが、正直言って驚いています。竹井氏の行為は誉められたものではないことではありませんが、当時の法令からは、1審判決で当然と思っていましたので。

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2008/01/23

事業承継は「相続」か「売買」か

磯崎哲也事務所さん事業承継税制の「拡充」 (その2)から。

私は基本的には、相続税を優遇するよりも、上場なりバイアウトなりLBOなり「売買」で解決できるような社会にしていくべきだという方向で考えているのですが、そういったスキーム構築のサポートや税務アドバイス、ファイナンス等を受けられない企業も非常に多いと考えられ、なかなかスパッとした解決策は難しそうです。

私の印象では、日本人は「相続」を重視してきたが、最近は「売買」もようやく重要な選択肢として認識されるようになったと思います。もっとも、非上場会社の場合は、事業承継型MBOといわれる、後継者である子息がLBOにより親の持つ株式を取得する事例もあるといわれていますので、必ずしも「売買」と「相続」が相反する訳ではないのでしょう。また、創業者がいなくなれば存続が危うい中小企業は、子息がはなから承継に興味がない事例も見聞致しておりますので、廃業はなくならないのではないかと推測いたします。

さて、今回の事業承継税制ですが、私は主要なターゲットは、自動車部品メーカーではないかと思っています。日本の自動車産業を支えている主要因の1つが優秀な部品メーカーであることは間違いないと思いますが、上場・非上場を問わずそれらの企業は自動車メーカーの成長と共に成長しています(利益は成長しても資本金は増えないので、今回の法律の対象である中小企業にはなります)。加えて言うと、持株比率がそれほど高くはありませんが、完成品メーカーの安定株主でもあります。

それらの企業、特にオーナー企業である非上場企業が事業承継に失敗すると、完成品メーカーの事業にも影響を与える為、日本の産業界における大きな課題ではないかと個人的に考えています。それらの企業の持っている技術というのは、金属やプラスチックの加工に関する継続的な「カイゼン」の賜物である場合が多く、地味というか法的な保護が困難なものというのが私の認識です。それらの企業を継承しようという創業家の次世代が相続で頭を悩ませたり、節税対策に走るのは本末転倒ではないかなと思います。磯崎先生がご懸念される対象非上場企業のガバナンスについては、例えば(財務諸表の適法性に限定はされますが)会計参与制度もしくは会計監査人を義務付ける等の対応策はあろうかと思います。その意味では私は今回の制度には期待しているところであります。

確かに、世間の認識と事業承継に係る実務家の認識にはギャップがあるのかもしれませんが、制度そのものは否定したくないということで。

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2008/01/22

少数株主は強し

nikkei.net「CFS、アインの統合否決・イオン、42.8%反対票集める」から。

ドラッグストア大手のCFSコーポレーションが22日、静岡県沼津市で開いた臨時株主総会で、調剤薬局大手のアインファーマシーズとの経営統合案が否決された。CFSの筆頭株主で、統合に反対し委任状争奪戦を仕掛けたイオンが議案否決に必要な議決権の3分の1以上の42.8%の反対票を集めた。

42.8%の分母ってなんですかね。総議決権数なのか、出席した株主の総議決権数なのか。多分、後者だと思いますが、主要株主が反対に回った場合の(1月23日minoriさんのコメントを受けて追記)特別決議のバーの高さを改めて感じますね。

(1月23日追記)日経新聞の報道では、当日行使された議決権は、総議決権数の約91%だそうで、これは高い方ですので、以下の記述も一部変更します。

とはいえ、逆にイオンが経営陣の首を挿げ替えるだけの議決権(過半数)を確保できなかったことも証明された訳です。統合比率が不利とのイオンの主張には賛成するが、イオンとの提携強化にも賛成したくない株主は、議決権を行使しなかったのではないかと推定されますので、イオンがここまで巧妙かつ積極的にやっても過半数の反対票を得られなかった訳ですから、イオンとの業務提携の強化という目はないと思います。CFSの株価が下がれば、追加取得して経営陣を追い出すこともできる目はあるでしょうが、それはまた別の話でしょう。イオンとしては、陣営の引き締めはできる訳ですから、それで当面は目標達成だと思います。

統合後の新経営陣の主導権を確保する為に統合比率に拘ったのでしょうが、それが完全に裏目に出た事例といえるかと思います。主要株主の追い出しには周到な準備をしましょうという当たり前のことを示しただけに終わりました。

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2008/01/16

相続税課税方式

目玉がないと書いた平成20年度税制改正ですが、21年度以降のテーマとして明記されている事項には興味深いものがあります。事業承継税制との絡みで相続発生時の課税を、法定相続方式ではなく、遺産取得課税方式に変更することがあります。なぜ、事業承継税制と遺産取得課税法式がセットで取り上げられるかというと、現行の法定相続方式のまま事業承継税制を導入すると、事業承継税制による非上場株式評価減の恩恵が他の相続人に及ぶからだと、財務省サイドから、自民党税調にご進講があったからだといわれています。そこらへんのロジックは、税理士の方々の解説に委ねるとして、この際検討して頂きたいことがあります。

第1に、相続税の納税義務の連帯責任です。遺産取得課税方式でいくのであれば、個々の相続人が自分の相続した資産の範囲内でのみ納税義務を負うことにできるはずです。徴税当局としては不便かもしれませんが、他の相続人が滞納した相続税(すなわち、自分が相続していない資産にかかる税金)を納税することに違和感を覚える納税者は私だけではないはずと考えます。もし、徴税当局としてどうしても相続税納税を担保したいのであれば、遺産税方式、即ち、相続対象財産全体に直接課税し、税引き後の遺産を相続人で分ける方式に切り替える方が自然ではないでしょうか。

第2に、相続財産の取得価額です。現行税制は、原則被相続人のそれを相続人が引き継ぐ規定です(相続税の取得費加算制度はありますが、相続開始後3年以内のみのことです)。相続財産というのは、相続税という代金を支払って取得した財産と考えられます。当該財産の取得価額は相続時の時価となるべきではないのでしょうか。

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2008/01/11

平成20年度税制改正

平成20年度税制改正ですが、閣議決定もされた政府・与党案を見てみるに、大きな改正はないといえます。

目玉のように経済産業省がいっている事業承継税制の創設ですが、これは今年の通常国会に経産省が国会に提出する法律次第で、それをうけて平成21年度税制改正で本格議論するわけですから、そもそも平成20年度税制改正には含まれないと解釈するのが妥当でしょう。資産管理会社を利用している場合には使えないことや税金の繰り延べであって減免ではないことはわかりますが、だからどう使えるのよ、と思います。

徴税側の理論的誤りが修正されたのが、営業権評価です。超過収益で事業を評価するにもかかわらず割引率に国債金利というリスクフリーレートを使うという愚行が改められます。それでも事業毎のリスクは反映されませんので、どうかとは思いますが。

日経新聞では散々記事が書かれた証券税制ですが、結局キャピタルゲインや小口株主配当に係る所得税の減免措置は廃止されました。移行措置として少額のキャピタルゲインや配当については、軽減税率が残り、それでほとんどの個人投資家はカバーできるというのが金融庁の言い分ですが、結局IPOした起業家は優遇しないのですね。以前は新規公開株については税率軽減してたのに。株式の譲渡損益と配当の損益通算については、金融一体課税に向けて一歩前進かとは思いますが、証券市場の活性化をうたうのであれば、証券税制においてもそれを後押しするべきではないかと。

新公益法人制度が導入されるのに伴う手当も、現行税制の微修正にとどまり、政府や地方公共団体ではうまくいかない公益事業をてがける公益法人の設立を促そうという意思は強くはないようです。

他にも三角合併の適格要件の明確化などもありますが、政策意図が見えない気がします。やはり行政、とりわけ財務省サイド主導で進められた今回の作業ではないかなと思ってしまいます。

民主党も税制改正対抗を出していますが、別途考えてみたいと思います。

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携帯変えてみた

昨年末に携帯電話を変えました。これからは海外出張が多くなるだろうから海外対応ということと、カミさんが「薄くて軽いケイタイが欲しい」といってN905iμにしたので、同じメーカーのN905iにしてみました。同じにしなかったのはワンセグ見たかったからと、カメラの解像度を高くしたかったからです。結果、ヒットでありました。

まず、ワンセグですが、マイクロSD買って(SDHCに対応していないのは残念ですが)録画してあとから見ることができることにメリットを感じています(なお、本体には30分しか録画できません)。家族の時間の関係で断念していた「プロフェッショナル・仕事の流儀」とかを昼食時等に見れて気分が良いです。DVDレコーダーに録画したところで、見る時間はないのです。

次にHSですが、快適です。着うたフルをサクサクとDLしてくれますので、パケ・ホーダイにしました。これになれると現行PHSはビミョーですね。無線LANカードがないesを使っているのですが、通信という意味では頻度落ちそうです。

不満点はカメラの動作に慣れづらいので、シャッターチャンスを逃したりしていることです。せっかくのオートフォーカスなのですが、どうも思った時点の映像になりません。被写体が子どもで動き回るでなおさら気になります。最低でも1年は使うつもりですが、慣れと割り切りができれば良いのですが。

第2に、ヘッドホン端子が機体のおしりのところに電源端子と並んであり、かつその部分の蓋が一つなので、ヘッドホンを使っているときの本体はちょっと好みが分かれないかなと思います。ワンセグ関係のボタンとかの事情はあるのでしょうが、カミさんのμは横についているので、できれば同じにしていただきたかったなと思います。

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2008/01/08

あけましておめでとうございます

松がとれてから申し上げるのもなんですが、明けましておめでとうございます。

年末年始は休暇をとり、もっぱら娘の相手をしておりました。大分二人で外出しましたので、カミさんのストレスが少しでも解消できていればよいのですが。

今年もぼちぼちと更新するつもりです。なんかここ数年は転換期にいる気がしてならないので、そこに生きた証を残す為にも、がんばりたいです、はい。

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