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2005年12月

2005/12/15

会社を売ると決めたら

Accounting Blog " Advice For Selling Your Business "から。



Thinking of selling your business? One of the first things you should know is that the process is far from a precise science. For example, business valuations can vary greatly depending upon the type of business, the valuation method used (there are several), and a variety of financial factors (which generally boil down to three things: assets, profits and/or cash flow). As if that weren’t enough, sometimes the most important factor in a company’s sale has nothing to do with the numbers- instead, it relates to the buyer’s motivation.


事業の売却プロセスというのは精緻で科学的とはとてもいえない、というのはその通りです。買いたい人と売りたい人がいて、価格で合意しなければならない訳ですから、関連当事者の損得勘定が表に出るというとても「ドラマチック」なものだというのが、私の経験です。このコラムは売り手が考えておくべきことを4つのポイントに整理してくれています。


1) Start early. (早く始める)


事業を売りやすい状態にする為の時間を確保する為に、できれば3年前から準備を始めるべきだというのが、筆者のアドバイスです。これができれば苦労はありません。売ることを決めている事業に3年も付き合う人は普通はいませんから。


2) Systemize your business.(事業をシステム化する)

事業の進め方がオーナーの頭の中にしかない状態ですと、他人が買うには大きな障壁となります。マニュアル化されていて、他人でもある程度はできるようにしてある事業は高く売ることができます。

3) Optimize your financial performance.(業績を最大限あげる)

多くの場合、買い手は将来キャッシュフローを買う訳ですから、それを大きく見せられる事業の売値は高くなります。

4) Think of business valuation as a starting point.(交渉のたたき台となる売却希望価格を考える)

買い手と売り手が最初から価格で合意することはまずありません。売り手は事業を高く売りたいと考えるのは当たり前です。ただし、法外な値段ですと交渉のテーブルにつく相手がいなくなってしまいますので、注意が必要です。また、筆者は触れてはいませんが、売り手が先に価格を言い出すと、それが上限になりますので、切り出すタイミングも重要です。

事業を売却する決断は関係者が多くなればなるほど難しいものです。実際には、売る為の交渉を開始した後で「やはり止めた」というケースを結構経験します。自分の役割を起業だけと割り切る方もいらっしゃるのでしょうし、ある意味ではその方が上手く行くのかも知れませんが、私の遭遇する方々にはそういう方は少数派と感じています。

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2005/12/04

書評「新会社法の実務Q&A」

関根稔他編、清文社刊「新会社法の実務Q&A―税理士・会計士・社長の疑問に答える」 は、税理士、公認会計士、司法書士等の実務家が、メーリングリスト上での議論をきっかけに出版することになった本です。メーリングリストが母体の書籍というのは、実務書では珍しいのではないでしょうか。


内容は、実務家として興味があるテーマをQ&A形式でまとめていて、実務上困ったときに該当部分だけ見直せば良いようになっていて、実践的といえます。特に、特例有限会社関連(P350~353)のところは、私も興味をもってまとめていたのですが、秀逸なまとめ方をされていると思います。


一方で、政令委任が多い会社法の性格上、帯にあるように「決定版」と銘打つのはどうかと思います。発起設立で銀行の保管証明が不要になったのは良いのですが、では増資の時はどうなのだろうか、という実務家の方の疑問に答える記述は見当たりません。実際、会社法の条文で明記されていないのですが、この本の性格からいってある程度の推測があっても良かったなと思います。


いずれにしても、実際に会社法にまつわる実務に関わる人間には有益な一冊といえると思います。

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2005/12/02

会社法関係の法務省令案がパブコメに

法務省のWEBサイトで見ることができます。非常に大部なのですべてに目を通すことはできませんが、いくつか。


1.親会社の定義



会社法施行規則3条、4条で、財務諸表等規則8条4項の内容とほぼ同一の内容を規定しています。これはほぼ予想通りで、子会社による親会社株保有禁止の対象が広がることになります。


2.相互保有株主の範囲



株主総会等に関する法務省令案第6条で、範囲を株式会社以外の会社、組合などにまで拡大すると同時に、保有要件を(子会社を含めて)4分の1以上と規定しています。財務諸表規則の関連会社の規定を使わなかったことは以外でした。個人株主をかませれば回避できます(回避しようと思えばですが)から、予想よりも影響は小さいのではないでしょうか。


3.合同会社の資本金の額



持分会社に関する法務省令5条で、設立時は設立時の社員になろうとするものが、増資時は持分会社が、資本金の額に計上する額と資本剰余金に計上する額を自由に決められるように規定しているように読めます。そうなると、社員一人の合同会社に10億円追加出資しても、増加資本金は1円で済むことになってしまいますが、それで良いのでしょうか?

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