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2005/06/27

企業がサラリーマンに提供するバリュー

磯崎哲也事務所さんの「サラリーマンのバリュー」から。

サラリーマン受難の時代を嘆くより、ベースを身につけたら早期に独立・起業する方が良いのではないかという問題提起には首肯できます。私自身がそのようなことをするかは別にして、そういう人材が出て来そうな世の中になるのかなと思います。

またその方が磯崎哲也事務所や私(私の場合磯崎さんよりも後のステージの起業家が対象かな)の仕事も増える訳で、大変すばらしいことかなと思います。:-p

サラリーマン時代に獲得した「アセット」 個人情報保護法や情報セキュリティの強化で、ちゃんとした会社ほど、退職時に会社で培ったモノを「持ち出す」ことが困難になってきているんじゃないかと想像します。 一方で、自分で商売していれば、仕事上出会った人との関係や仕事上で得たノウハウは、インタンジブルな資産として年を経るごとに積み上がっていくわけです。

この点を逆に考えると、企業側が個人を引き留める為には、個人が仕事をしやすいプラットフォームを提供する必要があるといえます。そのプラットフォームは個人が用意するにはコストがかかるけれど、企業が多数の社員のために用意する分には十分採算がとれるものでなければなりません。以前は情報インフラがその典型でしたが、昨今ではそうともいえなくなりつつあります。それでも、公表データをデータベース化して分析したものや、過去の案件の資料が常に利用可能な状況になっているというのは、それなりの企業なればこそのプラットフォームであるといえましょう。

加えて、ブランドというものもあると思います。金融の世界では4大(もうすぐ3大になりますが)メガバンクのブランド力にはまだまだ強いものがあります。個人の資格や設立したての会社の名刺では会えない場合にも、銀行からの紹介があれば会えることも多いですし、そもそも銀行員になれば担当者として定期的に会うことは自然であります。それだけの影響力を持つに至ったのは過去の蓄積があるわけでしょうし、銀行が大嫌いと公言する方もあるようですから、銀行なりに大変なのでしょうが、ゼロからの営業を余儀無くされるよりは遥かに良いと思います。

独立するにしても、それなりの規模の会社の経営者を目指すのであれば、必要な視点ではないでしょうか。

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