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2005/01/31

銀行主導の再建

29日付日経新聞によれば、西武グループの経営改革案が経営改革委員会の中間報告という形になりました。グループ再編スキームを決めるにあたって最も考慮されたのは、みずほコーポレート銀行を中心とする主力行の事情だったとの解説が3面に掲載されています。

諸井委員長は一時、持ち株会社参加に西武鉄道とコクドをぶら下げる暗に傾いたが、みずほは「コクド向け融資が不良債権になる可能性がある」と反発。優良会社である西武鉄道と合併する暗に事務局を通じて誘導していった。

銀行主導の再建というと、「失われた10年」に問題の先送りを繰り返した構図が頭をよぎってしまいます。ダイエー、カネボウ、熊谷組、双日、大京...。

今回の経営改革案では問題となっているリゾート事業からの一部撤退も含まれていますが、継続困難な事業が本当に残っていないのかという不安は残ります。経営改革委員会の諸井委員長は、記者会見で「自治体にとっては重要な施設となっているケースもある。簡単にはやめたくない。」と発言しており、経済合理性以外の判断が入っていることを伺わせます。

また、収益力についても目標を掲げていますが、経常利益を現在の5倍以上にするという挑戦的なものです。有利子負債の削減等もうたわれていますが、運輸省OBの会長と銀行OBの社長でそのような経営ができるのかは疑問符が残ります。最終報告では具体策も含まれるのでしょうか。

西武グループは鉄道事業という公共性の高い事業を手がけています。鉄道事業の継続が困難になった場合の影響は、地方銀行並といっても過言ではないといえます。病巣は早めに全摘した方が痛みは少ない、という教訓を活かしているかどうか、説明がなされるべきではないでしょうか。

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