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2004/11/30

自社株信託による寄付

30日付日経新聞「ペイントハウス、子会社のユアサ建材工業の全株売却」から。

「ペイントハウスは29日、住宅設備子会社のユアサ建材工業(東京・港)の全株を約2億7000万円で、省エネ機器販売のダブル・アイ・テー・ジャパン(東京・千代田)に同日付で売却したと発表した。ユアサ建材向け貸付金の一部の債権放棄に伴う10億円強の特別損失と土地譲渡による1億円強の特別利益を2005年8月期の単独業績に計上する。」

ペイントハウスは過去色々とM&Aや設備投資を積極的に行っていましたが、ユアサ建材工業もその1つのようです。ところが、ペイントハウス本体の業績が今ひとつになって、創業者だった星野前社長が取締役を退任する事態となったこともあり、売却することになったのでしょう。ペイントハウスについては以前にも会計監査人の変更の件で取り上げましたが、会計監査人の変更がある会社には何かある、という事例の1つになってしまったのでしょうか。

ところで、記事には続きがあって、

「また同日付で社長から相談役に退いたペイントハウス創業者の星野初太郎氏が、保有する同社株(発行済み株式総数の70.8%)をすべて香港に本拠地を置く企業に信託したと発表した。星野氏が同社に寄付する10億円の原資をこの株式信託でねん出するという。」

だそうです。ペイントハウスのプレスリリースにはもう少し詳細が出ています。

内容を見ると、委託者が星野前社長で、受託者が Orient Trader International Limited で、受益者がペイントハウスとなっています。おそらく、有価証券処分信託で、代り金がペイントハウスに寄付されるのでしょう。有価証券処分信託は武富士の武井元会長も利用しているスキームですが、信託期間が終了するまで、信託した全株式の内、どの程度が処分できるかわからない、という難点があります。

今回のスキームでは受益者がペイントハウスですから、処分できなかった株をどのようにする契約になっているのか気になります。原株のままペイントハウスに行くのか、星野氏に返却されるのか、Orient Trader International Limited の所有になるのか。いずれにせよ、10億円のキャッシュが寄付金としてペイントハウスに入るのかどうかに注目ですね。

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